2016/09/27

甲状腺がん 手術後の再発数%/福島

2016年9月27日 NHK
www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053012561.html

原発事故の後、福島県が行っている、子どもの甲状腺の状態を調べる検査で、がんと診断された子どもの手術を行っている医師が、手術後に再発したケースが数%あることを初めて明らかにしました。

これは、福島市で26日から開かれている甲状腺がんに関する国際シンポジウムで、県立医科大学の鈴木眞一教授が明らかにしました。

福島県では原発事故当時、18歳以下だったおよそ38万人を対象に甲状腺の状態を調べる検査を行っていますが、シンポジウムで鈴木教授は、県の検査でがんと診断され、平成24年8月からことし3月までに県立医大で手術を受けた125人の詳しい状態や手術の方法などを発表しました。

それによりますと、状態としては、全体の22.4%にあたる28人に首の周りのリンパ節への転移が見られ、2.4%にあたる3人には肺など遠隔部への転移が見られたとしています。

一方、甲状腺がんの種類別では、「乳頭がん」と呼ばれる一般的なタイプが121人と大半を占め、チェルノブイリの原発事故で増えたとされる「充実型」と呼ばれる種類は見られなかったということです。

また、手術の方法については、左右にある甲状腺のうちすべてを摘出したのは11人で、ほかの114人は片側のみの摘出にとどめたとしています。

さらに鈴木教授は詳しい人数は言えないとした上で、手術を行った患者のうち数%の人ががんを再発したことを初めて明らかにしました。

シンポジウムでは27日午後、今後の甲状腺がんへの対応について県への提言案をまとめることにしています。



0 件のコメント:

コメントを投稿