2015/05/30

5/31大阪/第62回日本科学史学会年会シンポジウム(一般公開) 「原発事故後の放射線健康影響問題 ~福島県での小児甲状腺がん多発とチェルノブイリの歴史的教訓~ 」


日時:2015年5月31日(日)14時半~17時   
場所:大阪市立大学・杉本キャンパス内・学術情報総合センター1階(D会場)
http://historyofscience.jp/wp-content/uploads/2015/04/2015osaka_campusmap.pdf
シンポのみ参加の場合、資料代500円(当日、1階の学会受付にて徴収)

<シンポ開催趣旨>

2011年東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故後、福島県が始めた県民健康調査における甲状腺検査によって小児甲状腺がんが多発していることが見えてきた。ところが、放射線の影響については、各種の委員会などに集う専門家たちから「放射線の影響とは考えにくい」などといった否定的な見解がいまだ表明され続けている。このような放射線被曝の影響についての論争的状況、また被災者に対する支援のあり方についてなど、どのように考え、対応したらよいのか、喫緊の課題となっている。
 
本シンポジウムは、このたびの原発震災をめぐって公表されている甲状腺がんや線量評価に関するデータについて批判的に吟味し、そして小児甲状腺がんにとどまらない、さまざまな健康影響をめぐるチェルノブイリ原発事故後の歴史的経験をふまえて、この論争的現状の意味を科学史・科学論的に考察、議論する。
 
まずはじめに、コーディネーターから問題の現況の確認と歴史的視野からの導入を行なったうえで、4名のパネリストの講演、2名のコメンテーターからのコメント、最後にフロアーからの質問やコメントも受ける予定である。

<シンポジウム・プログラム>
14:30 コーディネーター 柿原泰(東京海洋大学)
     趣旨説明イントロダクション
14:45 吉田由布子(「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク)
    「チェルノブイリ原発事故による健康影響を巡る29年の歴史を概観する」
15:10 山内知也(神戸大学)
    「東京電力福島第一原発事故後に福島県内で多発している小児甲状腺がんの特徴」
15:35 瀬川嘉之(高木学校)
    「UNSCEAR2013 年報告書の評価について~子どもに対する甲状腺吸収線量評価を中心に~」
16:00 藤岡毅(同志社大学)
    「被害の実相を直視しない線量至上主義は、現代版ルイセンコ主義である」
16:25 コメント塚原 東吾(神戸大学)/瀬戸口 明久(京都大学)
16:45~17:00 総合討論

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