2015/01/16

3月末まで 原発事故被害者の救済を求める全国運動 第二期署名

原発事故被害者の住宅・健康・保養支援の立法化と完全賠償の実現を求める請願署名

<原発事故被害者の救済を求める全国運動 第二期署名>
原発事故被害者の住宅・健康・保養支援の立法化と
完全賠償の実現を求める請願署名

衆議院議長 殿  参議院議長 殿
内閣総理大臣 殿 復興大臣 殿

 東京電力福島第一原発事故は、事故以来3年半以上が経過しても、収束の見通しがたっていません。多くの人たちがふるさとを追われ、家族や地域共同体が分断されたまま、応急仮設住宅などでの避難生活を強いられています。被災地にとどまる方々からは、被ばくに関する悩みや健康に関する不安を語ることもできずに、不安な心情も伝わってきます。現在、福島や周辺地域においては、放射能の影響に関する新たな安全神話が押し付けられ、たとえ健康の異変が生じても、不安やストレスのせいにされてしまうといった状況になっています。
予防原則に基づき追加被ばくを回避するための具体的な政策や、長引く原発事故の影響を踏まえた抜本的な対策が必要です。とりわけ緊急性が高いのは、「住宅」「健康」「保養」「賠償」です。以下請願します。
【請願項目】
予防原則に基づき、原発事故被害者が幅広く健診を保障され、医療費の減免が受けられるよう「原発事故子ども・被災者支援法」第13条第2項第3項の具体化のための立法措置を求めます。
最低限、国際的な勧告に基づく公衆の被ばく限度である年1ミリシーベルトを遵守し、これを満たすまで賠償や支援の打ち切りなどにより帰還を強要しないことを求めます。
子どもたちが心身を回復することを目的とした保養を定期的に行えるように、国家制度の構築を求めます。
原発事故被害者が、避難先・移住先において生活再建ができるように、住宅支援措置の立法を求めます。
完全な損害賠償の実現およびADRの和解案受け入れの義務化を求めます。
【解説】

私たちは、国会において全会一致で成立した「原発事故子ども・被災者支援法」の趣旨に沿って、避難、滞在、帰還のどのような判断をしても、その決定を尊重され、等しく支援を受けられる法制度を求めてきました。しかしながら、「原発事故子ども・被災者支援法」の重要な理念は、いまだ具体化されていません。
私たちは、「低線量の放射線被曝が人の健康に対してもたらす影響については科学的に解明されていない。特に子どもたちにとっては、できるかぎり被曝を避けることが望ましい」という認識をすべての施策の基本にすえることを求めます。

1.  原発事故被害者が幅広く健診を保障され、医療費の減免が受けられるよう「原発事故子ども・被災者支援法」第13条第2項第3項の具体化のための立法措置を求めます。
「原発事故子ども・被災者支援法」第13条第2項では、一定の被ばく線量以上の地域の原発事故被害者が生涯にわたっての健診の保障が、第3項では健康被害についての医療費の減免が規定されています。しかし、これらは具体化されていません。
現在、しかし、福島県内でしか、体系だった健診は行われておらず、福島県内ですら、甲状腺がん、心の健康、生活習慣病に狭く絞った健診となっています。詳細な健診は、避難区域からの避難者にしか実施されていません。これでは甲状腺がん以外の癌や、がん以外の多様な疾病は把握すらされません。

2.  最低限、国際的な勧告に基づく公衆の被ばく限度である年1ミリシーベルトを遵守し、これを満たすまで賠償や支援の打ち切りなどにより帰還を強要しないことを求めます。
日本国内で、原子炉設置運転規則に基づく告示等、国際的な勧告を踏まえて1ミリシーベルト基準が採用されています。これは、低線量被ばくの健康影響に関しては、放射線被ばくと、その健康リスクは正の比例関係にあり、ある一定値を下回れば影響はないという値は存在しないという前提にたつべきという考え方からです。現在、どんどん避難区域の解除が進められていますが、空間線量や土壌汚染のレベルはまだ高い場所もあります。少なくとも避難の継続を継続できるように賠償や支援は継続すべきです。

3.  子どもたちが心身を回復することを目的とした保養を定期的に行えるように、国家制度の構築を求めます。
子どもたちの保養については、民間による支援には限界があります。文部科学省が設けた「自然体験学習」支援に期待されるものの、まだまだ利用できるのは一部の人たちにとどまります。原発事故の被害者、とりわけ子どもたちが幅広く利用できるような国家制度の構築が必要です。

4.  原発事故被害者が、避難先・移住先において生活再建をすることができるように、住宅支援措置の立法を求めます。
現在、多くの原発事故被害者は、災害救助法に基づく借り上げ住宅制度を利用しています。しかし、この制度は2016年3月までの適用である上、長期にわたる放射能汚染を伴う原発事故を想定したものではなく、借り換えができない、長期的な展望がたてにくいなどの問題があります。原発事故被害者が、避難先等で生活を再建できるような制度の構築および立法化が必要です。制度構築にあたっては、原発事故被害当事者との協議を行うことが必要です。

5.  完全な損害賠償の実現およびADR(原子力損害賠償紛争解決センター)の和解案受け入れの義務化を求めます。
私たちは、原発事故被害者が被った精神的、物質的な被害のすべてに対する完全賠償を求めます。不動産をはじめとする財物賠償については、生活を継続できるようにするため、再取得価格の賠償実現を求めます。
東京電力は、ADRのいくつかの重要な和解案について、これを受け容れていませんが、このような事態を防ぐため、私たちは、ADRの和解案に法的な拘束力を付与し、東京電力は原則としてこれに従う義務があることを制度上も明確にするよう求めます。

<署名締切日> 第一次集約日:2015 年 3 月末日、第二次集約日:2015 年 5 月末日
<呼びかけ団体> 原発事故被害者の救済を求める全国運動実行委員会
<共同代表> 宇野朗子(福島市から京都に避難)/小池達哉(福島県弁護士会前会長)/佐藤和良(いわき市議会議員)
※構成団体・賛同団体は裏面をご覧ください。
<問い合わせ先> 国際環境 NGO FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン) Tel:03-6909-5983 Fax:03-6909-5986

詳細はこちらから ↓
http://act48.jp/index.php/2014-01-07-02-41-36.html



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