2014/09/03

福島のお母さんたちの声を伝える「福島の母440人の証言集」/DAYS JAPAN 2014年8月号より

フォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」については、みなさん、ご存じだと思います。
(広川隆一さんが責任編集を務めてこられた写真雑誌で、広川さんは、フォトジャーナリストとして、チェルノブイリ問題を長く取材され、福島第一原発事故後は、直後から精力的に取材をされる一方で、福島の子どもたちの保養支援にも携わっておられます)

その「DAYS JAPAN」が福島の保護者アンケートに取り組んでいるのは、こちらの情報ブログでも協力のお願いをさせていただきましたが、それをまとめた別冊がこの夏刊行されています。放射能ということばすら、普通に語ることがはばかられる空気のなか、これだけの放射性物質と被ばくの事実をなかったことにされかねない福島で、本音を吐露する親たち。その声を440人分もまとめてくださっています。

多くの質問について、数でまとめるのではなく、記入されたことばの1つ1つをすべて拾って並べてあるページをめくっていくと、その中にある、強い思いが胸に迫ってきます。何度も何度も、何度でも、一人でも多くの人にこのことを知ってもらい、伝えていくことからしか、始められないのだと感じます。

すでに最新号が発売されているのですが、年間購読で「◯月号から」と希望すれば、8月号からでも送っていただけるそうです。

バックナンバーの申込みはこちら。

以下、「DAYS JAPAN」スタッフより。

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2014年6月16日から7月7日まで、福島第一原発事故後の生活と子どもの健康について福島の保護者に緊急アンケート調査を行い、DAYS JAPAN2014年8月号の別冊特集『福島の母440人の証言集』で発表いたしました。「復興」「地産地消」という掛け声によってかき消された、黙り込んできた福島の母たちの不安や苦しみの胸中、そして子どもたちの健康に今どんな変化がおきているのか、いただいた440人の声そのままをこの1冊にまとめました。

原発事故後のチェルノブイリでは人々の不安は、封じ込められ、ほとんどの病気は放射能とは因果関係がないとされてきました。同じような路線は福島でも受け継がれようとしていますが、アンケートから人々の不安の声には根拠があることがわかるはずです。

この福島の保護者の声をひろめていきたいと考えています。また、DAYS JAPAN8月号の本誌で掲載しています、福島県二本松市の「実測・放射能汚染地図学校と通学路、子どもが集まる場所」もお知らせください。




別冊特集:
福島原発事故後の生活・子どもの健康
福島の母 440人の証言

序文/広河隆一
●トピックス
日本
殺されるのは市民だ――
戦場で、日本が加害者になる日
写真/ジョン・ムーア/AP/アフロ

イラク
スンニ派武装組織、イスラム国家樹立を宣言
イラク市民は続々避難
写真/ロイター

ウクライナ
親ロシア派拠点を政府軍が制圧
他地域への戦闘拡大を恐れる市民
写真/グラブ・ガラニッチ/ロイター
●実測・放射能汚染地図
福島県二本松市
学校と通学路、子どもが集まる場所
写真/DAYS JAPAN編集部
文/石田温香
●母親たちの本音座談会「ここで育てて大丈夫?」
話/福島在住と福島から避難した母親
インタビュー/広河隆一
●原発事故で失った故郷 授かったいのち
警戒区域から避難したAさん
「わたしは、この子のために生きればいい」
話と写真/Aさん
インタビュー/広河隆一
●食べつくされる地球
食のバッドデザイン 文/竹村真一
●DAYSフォローアップ 「あの記事」のその後を伝えます
●少女ゲリラだった「キファー」が語る
希望と抵抗の獄中6年
●バックナンバー・専用バインダーのご案内
●定期購読のご案内、DAYS刊行書籍のお知らせ
●コラム「おしどりマコ・ケンの実際どうなの!?」
人が倒れても議事続行! 東電株主総会の非情
●コラム「OUTLOOK」
集団的自衛権の行使が腹立つ理由、疲れる理由
文/斎藤美奈子
●グルジア
代理母という選択
写真・文/スサーナ・ヒロン/BLUEPHOTO
●営みの地球111
天空の鏡 ウユニ塩原
写真・文/野町和嘉
●編集後記/次号予告、お知らせ
●表紙:Photo by Ryuichi Hirokawa
「沖縄・球美の里」第22次保養に参加する母Aさんと子ども。
2014年3月2日

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