2014/09/13

「関東の放射能汚染がなかったことにされる前に、子どもたちの健康調査を市民が始めました」

「土壌汚染調査をしたほとんどの場所で、『放射線管理区域』の基準を超える放射性物質が検出されました。」これが北関東に広がるホットスポットの現実です。今回、通販生活に掲載された木本さゆりさんのインタビューを紹介します。木本さんは、「放射能からこどもを守ろう関東ネット(略称:関東ネット)」の共同代表として、子ども・被災者支援法市民会議でも一緒に活動してきました。

関東ネットというのは、「汚染状況重点調査地域」に指定された地域で、母親たちが中心となって、2012年に行った土壌汚染調査(協力:常総生活協同組合)をきっかけに繋がった、茨城、千葉県北西部、埼玉南東部(約40団体)のネットワークです。(賛同団体一覧 http://goo.gl/1sY7E7 )講演会開催や行政交渉などにも数多く取組み、とりわけ、省庁との交渉は、本当に粘り強く、市民自ら学習を深めながら、回を重ねておられたのです。

こうした動きに押されるように、この地域の自治体の中には、除染の取組み(国の対応を待たず自治体が取り組む)や線量の測定の他、学校検診で甲状腺の視診触診を取り入れたり、甲状腺エコー検査の助成をするなどの、健診への取組みを始めるところも出てきました。また、議会または首長が自ら、子ども・被災者支援法について積極的に発言したり、復興庁へ直接意見書を提出するなどの動きもみられました。

関東ネットがつくった、活動をまとめた動画も公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=H7NE8nbn70U
















こうした奮闘にもかかわらず、国は一向にこの地域の健康調査には取り組む気配を見せず、福島県以外での住民の健康管理のあり方について検討していたはずの「専門家会議」も、福島県以外の検討を避けたままです。

そんな中、この関東ネットと常総生協が中心となり立ち上げたのが、市民自ら健診に取り組む「関東子ども健康調査支援基金」です。福島まで足を運んで甲状腺エコー検査の手法を学び、記入用紙や会場設営、段取りまで、綿密な準備を重ね、遠方から手弁当で来てくださる専門医師を招いて、ボランティアで運営しながら、すでに1600人もの子どもたちの健診を続けてきています。

子ども全国ネットでは、さまざまな場面で関東ネットと連携協力してきましたが、なかなか報告まで追いつかずに来ています。今回、通販生活に木本さんのインタビューが掲載されましたので、ぜひご一読ください。今後は、こうしたネットワーク団体の動きも、できるだけ報告していきたいと思います。

http://www.cataloghouse.co.jp/yomimono/genpatsu/kimoto/




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